| 黒部五郎岳、北ノ俣岳 | ||
| 北アルプスの立山、奥穂高岳間を繋ぐコースの最後の区間を歩く | ||
| 日 | 2019年8月4〜6日 | |
| 山 | 黒部五郎岳A(2,839.7m)、北ノ俣岳(2,661.3m)、赤木岳(2,622m)、太郎山A(2,373m)、 | |
| 行程 | 3日 豊川━━折立(仮眠) | |
| 4日 折立駐車場(4:58)・・・登山口(5:00)・・・アラレちゃん(6:04)・・・三角点(6:45)・・・太郎平まで3.6km地点(7:10)・・・太郎平まで3.6km地点(7:32)・・・五光岩ベンチ(8:22)・・・太郎平小屋(9:30) | ||
| 5日 太郎平小屋(5:40)・・・太郎山(5:50)・・・北ノ俣岳(7:31-48)・・・赤木岳(8:28)・・・中俣乗越(9:16)・・・黒部五郎岳肩(10:57)・・・黒部五郎岳(11:12)・・・黒部五郎小屋(13:50) | ||
| 6日 黒部五郎小屋(5:00)・・・黒部五郎岳肩(7:05)・・・中俣乗越(8:19)・・・赤木岳(9:27-36)・・・北ノ俣岳(10:30)・・・太郎山(12:10)・・・太郎平小屋(12:18-14:08)・・・五光岩ベンチ(14:54)・・・三角点(16:08)・・・アラレちゃん(16:40)・・・登山口(17:33)・・・折立駐車場(17:35) | ||
| 山行記 | 剣・立山方面から奥穂高岳にかけての稜線繋ぎだが、昨年、立山から太郎平を繋ぎ、残るは太郎平から黒部五郎岳小屋までの区間を残すのみとなっていた。そこで今回、そこを繋ぐ山行を計画した。前日昼頃豊川を出て、有峰林道の夜間閉鎖時間前に折立まで行って車中泊をし、翌日早朝から登ることにした。折立駐車場は、土曜日の夕方ということもあり、まだ空きがあったので、そこに駐車をし、まだ明るいうちに登山口やトイレなどを下見して翌日に備えた。夜は、降ってきそうなぐらいの星空を見ることもできた。 一日目 ●早朝4時に起床、コンビニで購入してきた朝食を食べ、支度をし、朝5時頃登山口から登り始めた。登り始めてすぐに十三重の塔が現れる。登山道は、最初は緩やかだったが、しだいに木の根や木の階段をよじ登る急な登りに変わる。 ●一時間程登ると、ネットでよく紹介されているアラレちゃんの絵が書かれた太郎坂の看板が現れる。その後も急な登りが続くが、沿道にはミヤママコナやコメツツジが咲き、周囲が明るくなってくると1869.8mの三角点に到着する。 ●三角点付近からは展望も開け、これから向かう太郎平方面や有峰湖、鍬崎山などを見ることができる。この辺りから、これまで無かった、三角点と太郎平までの距離の書かれた案内表示が登場するのでいい目安になる。 ●道は一旦樹林帯に入り、石屑の道を進むところもあるが、やがて木枠に石を敷き詰めた道などが現れる。花は、ニッコウキスゲやコメツツジ、キンコウカ、イワショウブなど種類も増えてくる。 ●要所要所にベンチが設けられ、休憩ができるようになっている。周囲の展望も良好で、有峰湖はますます小さく、鍬崎山はしだいに低く見えてくる。 ●樹々もほとんど無くなり、太郎平まで2kmとある五光岩ベンチを過ぎ、さらに登る。やがて、太郎平小屋も見えてくるがまだまだ遠い感じだ。途中木道も現れ、緩やかに登っていく。薬師岳もしだいに大きく近く見えてくる。 ●大きく広がる草原には池塘もあり、キンコウカやニッコウキスゲ、イワショウブ、イワイチョウ、エゾシオガマなど花も豊富だ。見えている太郎平小屋も徐々に近付いてきて、最後の木道を詰めればこの日の目的の太郎平小屋に到着する。 ●太郎平小屋の宿泊の手続きは12時からということなので、先に楽しみにしていた生ビールを飲む。時間は10時前で、この日に有峰林道の開通を待って来た人はまだ到着しておらず、小屋前も人が疎らだ。 ●この小屋は、昨年、土曜日と重なりすし詰め状態で宿泊したのだが、この日は日曜日ということもあって、ゆったりとした部屋割りで、小屋でのまったりとした時間を存分に楽しむことができた。 二日目 ●朝5時の朝食を頂くと支度を始める。この日は黒部五郎岳を越えて黒部五郎小屋までの長い行程を歩く予定だ。太郎平小屋前で薬師岳から昇る御来光を見るといよいよ出発だ。 ●太郎平小屋脇の木道を歩いていくとすぐに薬師沢方面との分岐が現れるので、太郎山方面へ緩やかに登る。昨日の雨で濡れた木道は滑りやすくて緊張するが、雨露の付いたチングルマの綿毛がいい感じだ。 ●太郎山分岐に着くと、太郎山山頂へ寄っていくことにするが、山頂表示も無くそれらしい所を太郎山山頂ということにして先へ進む。少し緩やかに下り、北ノ俣岳へ続く広々とした草原の中の木道を歩く。 ●草原には、コバイケイソウやイワイチョウ、ゴゼンタチバナ、エゾシオガマ、モミジカラマツなどの多くの花々が見られ、薬師岳や黒部五郎岳、水晶岳、鷲羽岳、遠くは槍ヶ岳や笠ヶ岳などの展望が広がる。 ●北ノ俣岳の山頂部が見えてくると、ハクサンイチゲやチングルマ、アオノツガザクラ、コイワカガミ、コバイケイソウなどが一面に咲き、まさに高山のお花畑となっていて、それに見とれてなかなか歩を進めることができない。 ●それでもまだまだ黒部五郎岳は遠いので、山頂へ続く緩やかな道を登っていくと北ノ俣岳山頂に到着する。山頂からはさらに展望が広がり、これまで見えていた薬師岳や黒部五郎岳、水晶岳、槍ヶ岳などに加え、乗鞍岳や御岳なども見ることができた。 ●まだまだこの日の行程は長いので、北ノ俣岳山頂はそこそこにして、緩やかに下る。その後登り返し、歩きにくい大岩地帯を抜けると赤木岳山頂に着く。 ●赤木岳から緩急しながら下ると中俣乗越なのだが、表示が見つからなかったのでどこだったのかはよくわからない。チシマギキョウやホソバツメクサ、ウサギギク、ミヤマダイモンジソウ、モミジカラマツなどの花々が各所で咲いていた。 ●中俣乗越から小ピークを二つ越えると、いよいよ黒部五郎岳への急坂を登る。最初からきつい登りを覚悟をしていたが、途中一回小休憩をしただけで、意外と簡単に黒部五郎岳肩に到着することができた。 ●黒部五郎岳肩からは、急で岩の多い道を一登りで黒部五郎岳山頂に到着する。日本百名山にもなっている山頂とは思えない程地味な山頂だが、少々雲が増えてきたものの、そこからは360度の展望が広がる。 ●ここに来てようやくカールの向こうに見えてきた黒部五郎小屋だが、まだまだ遠いので先に進むことにする。今回の目的が北アルプスの稜線を繋ぐことだったので、黒部五郎岳山頂から稜線コースで下ることにする。 ●表示では、稜線コースは「熟達者向け」となっていたが、一度は稜線を繋ぎたいので、のっけから急峻な岩場を下り始める。それでも、昨日も午後雷雨があり、この日もありそうなのでのんびり下っているわけにはいかない。 ●足場の悪い大岩の中を延々と下っていくが、ミヤマダイコンソウやミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ、チングルマ、ハクサンシャクナゲなどの咲く密度がこれまでと違って濃く見事で、おまけにライチョウも見ることができた。 ●歩きにくい大岩の道はしだいに落ち着き、歩きやすくなってくるが、その後に現れるのは大きく雨水で削られた急坂の下りだ。加えて木々が覆い被さり、とにかく大変な急降下が続くが、やがて黒部五郎小屋のテント場に着き、やれやれだ。 ●黒部五郎小屋に着くと、宿泊の申し込みを済ませて、やはり生ビールでこの日の疲れを癒す。この日の部屋もゆったりと寝ることができそうで、やはり平日に来た甲斐があった。 三日目 ●黒部五郎小屋の朝食は早めの4時半、おかげで早く出発することができた。この日は前泊した太郎平小屋まで戻り、時間しだいでは折立まで下山する計画だ。モルゲンロートに染まる黒部五郎岳を見ながら出発する。 ●黒部五郎岳肩までは、一般的だというカールを歩き、以降は昨日来た道を戻る。夜に降った雨で草木が濡れていてズボンも濡れるが、先行のパーティーも多く、心配した程濡れることは無かった。 ●美味しそうな雪融け水が流れる小沢を渡りながら緩やかに登っていく。昨日、終始苦労させられた稜線コースとは全く違う。加えてウサギギクやチングルマ、コバイケイソウなどが咲くお花畑は見事だ。 ●カール内の緩やかで快適な道から稜線への急坂に取り付く。見るからに急な登りだが、意外とあっけなく稜線に着く。稜線からは少し登れば黒部五郎岳肩だ。まだ長い先の行程を考えて、この日は黒部五郎岳山頂をパスして昨日登った急坂を下る。 ●ゆったりと伸びやかな稜線の道は北ノ俣岳へ続いているが、実際に歩くと、アップダウンがあり意外と大変だ。それでも、この日は昨日よりも山々がはっきりと見え、左手には雲海の先に白山連峰もはっきりと見ることができた。 ●北ノ股岳から下り始める頃から雲が増えてきて、太郎山の手前に来てついには雨が降り出した。雷鳴はあまり聞こえないので、カッパを着て進む。太郎山を越えて太郎平小屋に着く頃には小降りになり青空に変わった。 ●お腹が空いたので太郎平で名物の行者ニンニクの入った太郎ラーメンを食べ終わり、下山にかかろうとすると、再び雨が降り出した。今回の雨は雷を伴い激しく降り、ついには雹まで降り始めた。 ●雷雨も短時間で止むものと信じて待つが、一向に止む気配も無く、気温も急激に下がって寒いので、太郎平小屋にもう一泊しようとまで考えたが、しだいに雨も弱くなり、雷鳴も遠ざかっていったので、下山することにした。 ●それでも、時間は2時を過ぎ、有峰林道の夜間閉鎖の時間を考えるとあまり余裕はない。下り始めの木道は急に降った雨水が流れ、通ることができないところもあり、その先でも道には雨水が流れ、なかなかスピードが上がらず心配は募るばかりだ。 ●雨はいつの間にか止んだが、次の雷雲が発達し、こちらに向かっているのが見え、それが来る前に樹林帯に入ることができるのか気をもみながら、雨水で歩きにくくなった道をひたすら下る。途中あまりにも暑いのでカッパの上着を脱いだ。 ●三角点を過ぎ、樹林帯に入ると雨が降り出した。まだ折立まで距離があるが、樹林帯の中でそれ程濡れる訳ではなく、カッパのズボンは穿いたままなので、上着を着ることなく、長く歩きにくい急坂を下り折立へ向かった。 ●結局、有峰林道の夜間閉鎖時間までには余裕で間に合ったが、ずぶ濡れになったので、車に戻るとすぐに有峰林道を下り、料金所を出てすぐの亀谷温泉白樺ハイツで温泉に入り、さっぱりした後帰路に着いた。 これで、北アルプスの稜線は、これまで繋げてきた、日本海の親不知から槍ヶ岳を経て奥穂高岳までに加え、剣・立山から槍ヶ岳を経て奥穂高岳までを繋ぐことができた。一方、常念山脈も餓鬼岳から霞沢岳まで結んでいるので、繋げていないのは奥穂高岳から西穂高岳までの区間のみとなった。 |
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| 折立駐車場を出発 | 折立ヒュッテとトイレのある登山口 | 太郎坂(アラレちゃん) |
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| 1869.8mの三角点 | 鍬崎山 | ライチョウが登場 |
| キンコウカの咲く草原と有峰湖 | 太郎平方面を見上げる | 太郎平小屋が見えてくる |
| 薬師岳を見上げる | 太郎平小屋に到着 | 太郎平小屋で薬師岳を眺めながら生ビール |
| 薬師岳山腹から上がる御来光 | 薬師沢方面との分岐 | 太郎山山頂 |
| 太郎山から見る北ノ俣岳と黒部五郎岳 | 折り重なる山並の奥に聳える水晶岳 | 北ノ俣岳山頂 |
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| 北ノ俣岳山頂から見る薬師岳 | ||
| 北ノ俣岳山頂から見る槍ヶ岳と黒部五郎岳 | 北ノ俣岳山頂からの展望(黒部五郎岳、笠ヶ岳、乗鞍岳、御岳がずらりと並ぶ) | |
| 赤木岳山頂 | 黒部五郎岳肩 | 日本百名山にしては地味な黒部五郎岳山頂 |
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| 稜線コースは岩の多い大変なコース | ここでもライチョウと出逢う | ようやく黒部五郎小屋に到着 |
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| 小屋で黒部五郎岳を見ながら生ビール | モルゲンロートに染まる黒部五郎岳 | 雲海の向こうに白山連峰が浮かぶ |
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| 黒部五郎肩から黒部五郎岳山頂を見上げる | 黒部五郎岳肩から見る薬師岳、剣岳、立山、後立山連峰、赤牛岳 | |
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| 中俣乗越付近から見る赤牛岳、水晶岳、スバリ岳、鷲羽岳、手前は雲ノ平と祖父岳 | 名物の行者ニンニクの入った太郎ラーメン | |
| 小降りになったタイミングで小屋を出発 | ||
| 黒部五郎岳肩付近から見るカールと三俣蓮華岳、槍ヶ岳、穂高岳 | 猛烈な雷雨で濁流が流れる木道 | |
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| エゾアジサイ | オオヤマサギソウ | アリドオシラン |
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| ヤマサギソウ? | ヤマハハコ | キンコウカ |
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| コメツツジ | ミヤマアキノキリンソウ | イワイチョウ |
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| タカネニガナ | ニッコウキスゲ(ゼンテイカ) | オンタデ |
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| シロバナタテヤマリンドウ | カンチコウゾリナ | イワショウブ |
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| ミヤマホツツジ | シナノオトギリ | ネバリノギラン |
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| シラタマノキ | チングルマの綿毛 | イブキボウフウ |
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| コバイケイソウ | アオノツガザクラ | ハクサンイチゲ |
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| ゴゼンタチバナ | ミヤマダイコンソウ | ミヤマリンドウ |
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| ミヤマダイコンソウ | モミジカラマツ | ハクサンシャクナゲ |
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| ミヤマキンポウゲ | チングルマ | ミヤマキンバイ |
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| ミツバオウレン | コイワカガミ | ウラジロナナカマド |
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| バミツバノイカオウレン | オタカラコウ | ウサギギク |
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| チシマギキョウ | ワタスゲ | エゾシオガマ |
| その他の花 ハクサンフウロ、ホソバツメクサ、ミヤマカラマツ、ミヤマママコナ、ヨツバシオガマなど |
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