| 大キレット | ||
| 北アルプス最難関の一般コースを歩いて稜線を繋ぐ | ||
| 日 | 2015年9月13〜15日 | |
| 山 | 北穂高岳A(3,106m)、南岳A(3,032.9m) | |
| 行程 | 一日目 新穂高温泉登山者用駐車場(4:20)・・・ビジターセンター(4:41-48)・・・穂高平小屋(5:46)・・・奥穂高岳登山口(6:32)・・・白出沢(6:37)・・・チビ谷(7:22)・・・滝谷出合(7:47)・・・南沢出合(8:23)・・・槍平小屋(8:43-58)・・・南沢(9:20)・・・救急箱(11:32)・・・南岳40分(12:07)・・・標高2800m(12:28)・・・標高2900m(12:43)・・・南岳小屋(12:59-14:38)・・・南岳(14:46)・・・南岳小屋(14:54) | |
| 二日目 南岳小屋(6:16)・・・長谷川ピーク(7:39)・・・展望台(8:48)・・・北穂高岳・北穂高山荘(9:15-10:10)・・・北穂高岳南峰(10:32)・・・南陵分岐(10:45)・・・涸沢小屋(12:52)・・・涸沢ヒュッテ(13:02-50)・・・本谷橋(15:02)・・・横尾山荘(16:03) | ||
| 三日目 横尾山荘(6:02)・・・新村橋(6:48)・・・徳沢ロッジ(6:59)・・・徳本峠分岐(7:42)・・・明神館(7:48)・・・上高地バスターミナル(8:44)━(バス)━平湯バスターミナル━(バス)━深山荘前・・・新穂高温泉登山者用駐車場(10:22) | ||
| 山行記 | 前日 ●ここのところ毎年北アルプスの稜線を繋ぐ山行をしてきたが、今年は南岳と北穂高岳の間を結ぶことにした。この間には北アルプス最難関の一般コースといわれる大キレットがあり、ついつい今まで登らずに来てしまっていた。 ●前日の昼過ぎに豊川を出て、かろうじて明るい時間に新穂高温泉の深山荘前の登山者用駐車場に着いたので、登山口までの道を予め確認してから仮眠した。 一日目 ●駐車場で朝食をとった後、支度をして昨日確認した道を歩いて新穂高登山指導センターに着く。5時前だが、既に何組かのパーティーが出発のための支度をしていた。 ●予め用意していた登山届をポストに入れてこちらも出発だ。9月も中旬になると夏山の頃とは違い日の出は遅く、5時半頃だが、この谷間が明るくなるまでにはさらに時間がかかる。 ●この日は南岳小屋まで、コースタイムにして8時間半程、特に後半の4時間は急登の連続なのでオーバーペースにならないようゆっくり歩く。暗い道端にはサラシナショウマやゴマナ、アキノキリンソウなどが咲いているのがわかるが、暗くて写真を撮ることはできない ●それでも、穂高平小屋に着く頃には白々と明るくなってきた。緩やかに上る右俣林道が少し傾斜を増し始めると、奥穂高岳への登山口を分け、すぐに砂防工事が行われている白出沢の大きな飛び石を渡る。 ●白出沢から先は登山道へと変わり、始めは石畳のような快適な道から始まる。緩やかな登山道は、チビ谷で渡渉をした後、滝谷の大きな渡渉をする。これまで雨が多かったので水位が上がっていないかと心配していたが、それほど上がっていなかったので一安心。 ●さらに進むと南沢を渡渉する。木道が現れるとすぐに、この日の中間地点の槍平小屋に着く。槍平小屋横の広場は既に登山客で満杯状態だったが、そこから南岳を目指す人は少ないようで、こちらに続いて南岳新道に入ってくる人はいないようだった。 ●槍平小屋を出るとすぐ「標高2000m」の表示が現れる。南岳は標高約3000mなので、そこからまだ標高差1000mを登らなければならないと思うと気が滅入る。 ●少し歩くと先程渡渉した南沢の上部を渡る。ここまでくると沢は大岩がゴロゴロした涸れ沢で、白いペンキマークを頼りに不安定な大岩の上を急登しながら渡る。 ●南沢の対岸から急登が始まる。しだいにガスがかかり視界が悪くて位置が確認しづらいが、時折ガスの切れ間に、歩いてきた右俣谷が見えると、高度が上がってきているのがわかる。 ●ジグザグの急登はひたすら続くので我慢して登り続ける。やがて尾根筋に出ると高い木も無くなり、シラタマノキやアカモノなどの実が見られるようになり、突然高山らしい雰囲気になる。 ●さらに尾根筋を歩いていくと「標高2600m」の表示が現れ、そのすぐ先に救急箱が置かれている。中には非常食や飲料水、乾電池などが入っている。とても有難いことだが、お世話にならないようにしなければならない。 ●救急箱からはガスの中、行く手に急なジグザグ道が見え少しがっかりするが、我慢して登れば「標高2700m」の看板が現れ、木道のある痩せ気味の岩稜を細かくアップダウンしながら進むようになる。ガスはますます濃くなり、どこをどう歩いているのかわからず、ペンキ印を見失わないように注意して進む。 ●鉄梯子で一旦下ると岩だらけのカールを歩くようになる。すぐにペンキで「南岳小屋40分」と書いてある岩があり、ようやくゴールが見えてきた感じがする。 ●とにかく濃いガスで、十数メートル先も見えない状態の中、「標高2800m」、「標高2900m」と次々と現れる看板に一喜一憂しながら登っていくと、いきなりガスの中から南岳小屋の建物が見えほっとする。 ●南岳小屋で宿泊の手続きを済ませて一休みした後、その日のうちに南岳に登っておこうと再び外に出る。相変わらずの濃いガスと稜線付近の強風でコンディションは最悪だが山頂まで5分と書かれた看板を信じてとりあえず山頂を往復し、ふたたび小屋へ飛び込んだ。 二日目 ●二日目は前日の荒れ様が嘘のように晴れ渡り、絶好の山日和となった。朝食前に常念平でご来光をいただき、小屋で朝食を済ませて、今回の目的である大キレットへ向かう。 ●最初は岩稜をひたすら下り、最後は2か所の長めのはしごを下って鞍部に立つのだが、ここまでは、槍穂や外の山域の岩稜にもよくある程度の下りだ。 ●それを下り切るとしばらくは稜線道を進むが、岩稜なのでところどころ歩きにくいところはある。そして、難所といわれる長谷川ピークへ取り付く。稜線から飛騨側を巻くように登っていくと、あっけなく長谷川ピークの手前に着く。 ●長谷川ピークでは先行の大人数のパーティーがアンザイレンで通過中。こちらの存在を見つけると指導者と思われる人が、大勢で時間がかかるので先に行ってくれとのこと。そう言われてもロープが張られた岩稜の悪場を皆さんに注目されながら格好良く通過する自信は無い。とはいっても、それではらちがあかないので、とにかくルートを確認し、三点確保をしながら何とか追い抜くことができた。 ●長谷川ピークは、なかなか難易度はあるが、それなりに整備されておりホールドもしっかりしているので、それほど怖いとか難しいという印象はなかった。 ●長谷川ピークを下ると、今度は次の難所と言われる飛騨泣きの登りが始まる。幸い先行の大人数のツアー登山客が休憩していたので、先に飛騨泣きに取り付くことにした。 ●飛騨泣きも、登りに利用するなら特に問題の無い岩稜の登りだ。やはり一般ルートということもあり、整備がされ、必要な箇所にはステップやくさりが付けられており、難所ということよりも、みるみる高度を稼ぐことができるので、むしろ有難い。 ●それよりも自分としては、飛騨泣きを通過した後の最後の登りがさすがにきつく感じた。特に、上に小屋が見えてからが気分的に長く感じた。 ●何とか北穂高小屋に到着すると、当然のことながら大休止。小屋のベンチで食事を取りながら、危険ルートで今までよく見ることができなかった大展望を楽しんだ。 ●北穂高小屋のベンチで休憩した後、小屋の裏手の北穂高岳の山頂に立つ。そこからは、ベンチでは見ることができなかった南方のパノラマが広がる。奥穂高岳や八ヶ岳、南アルプス、富士山など、こちらの展望も素晴らしい。 ●北穂高岳山頂からの展望を楽しんだ後、北穂高岳の南峰へも寄っていくことにした。南峰へは、北峰から一旦下り、南陵への分岐を奥穂方面へ登る途中を反対方向に登るのだが、登山道は無く山頂の表示も無い。 ●北峰よりも少し標高の高い南峰からの展望を楽しんだ後、先程の分岐まで戻り、南陵を下り涸沢を目指す。なだらかなテント場を過ぎると、急な岩稜の下りが始まる。 ●急で不安定な岩稜は、落石の危険性があるので慎重に下るが、最初から見えている涸沢はなかなか近づかない。やがて、尾根から鉄梯子で左へ下り始めると、くさり混りの急坂となり、それを下り切ると大岩が累々とする涸れ沢に出る。 ●飛び石しながら涸れ沢を少し下り、以降も石が多く歩きにくい急坂を下りる。急坂が一段落すると、道は直線的に山腹を下り、涸沢小屋に着く。後は緩やかに下り、テント場を過ぎ、少し登り返せば涸沢ヒュッテだ。 ●当初はそこで宿泊するつもりだったので、パノラマ売店で生ビールにおでんが付く生ビールセットを頂いた。それからチェックインしたが、案内された部屋が天井裏の部屋で、天井高が低く、廊下も立って歩けないような場所で、頭を3回ぶつけて部屋への変更を申し入れたが、ダメだったのでキャンセルし、横尾まで下ることにした。 ●涸沢から横尾山荘を予約し、下り始める。涸沢から横尾までは2時間ぐらいの行程だが、距離は4km以上あり、この日大キレットを超えてここまで歩いてきて、加えてアルコールの入った体にはきつかったが仕方がない。 ●涸沢からしばらくは綺麗に石が敷かれた歩きやすい広い道が続くが、やがて普通の山道に代わる。まだ午後1時台なので、登って来る登山者が多く、すれ違いも煩わしい。 ●急な下りで川沿いに下りると本谷橋が現れる。本谷橋を渡り対岸に出ると平坦な歩きやすい道になる。それでもまだ中間点。後続の元気な登山者に追い抜かれながら何とか横尾の大橋を渡り、横尾山荘に到着する。 三日目 ●快適な横尾山荘で泊まり、これから出発する登山者を見ながら、こちらは上高地バスターミナルを目指す。この日も晴天で、青空を背景に穂高の峰々がくっきりと見え、上高地らしい。 ●朝の冷たく清冽な空気が気持ちいい、広く歩きやすい登山道は、若干の登りはあるが、概して緩やかな下りで快適だ。途中から、これから山を目指す登山者に次々と出会う。平日の火曜日に、これから山を目指す人がこれほど多いのかと感心する。 ●徳沢、明神と、次々と見送り、上高地バスターミナルが近付くと、観光客も増えてくる。外国からの観光客も他の観光地と同様に多く見かける。 ●上高地バスターミナルから一旦平湯温泉バスターミナルへ行く。そこからバスを乗り換えて車の置いてある新穂高温泉の深山荘前まで行くのだが、ほとんどの人は、乗鞍や上高地行きのバスに乗っていく。 ●ほとんど客の乗っていないバスに乗って深山荘前で降りる。ここに来た土曜日にはまだ空きがあった無料駐車場が、火曜日だというのに満車というのが不思議な感じだった。 |
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| まだ暗い新穂高登山指導センター | 穂高平小屋 | 奥穂高岳白出登山口 |
| 砂防工事中の白出沢 | 滝谷の渡渉 | 南沢を渡る |
| 木道が現れると槍平小屋は近い | 槍平小屋 | 大岩の多い南沢上部を渡る |
| 救急箱のある小ピーク | 小ピークから見上げる登山道 | 稜線に整備されたハイマツ保護の木道 |
| 稜線からカールへ下る | 南岳小屋まで40分の表示 | 南岳小屋 |
| 強風とガスの中の南岳山頂 | 常念平から見る南岳小屋と笠ヶ岳 | 雲の中 常念岳の上から出る御来光 |
| 朝日に染まる穂高連峰 | 笠ヶ岳と白山 | 南岳と南岳小屋 |
| 大キレットへの下りから見る北穂高岳 | 大キレット鞍部への梯子とくさり | 長谷川ピークを振り返る |
| 長谷川ピークと南岳 | 見えているのに北穂高小屋はまだ遠い | しっかり安全策が施された登山道 |
| 白馬岳や鹿島槍ヶ岳などの後立山連峰 | 笠ヶ岳が大きい | |
| 遠望する槍ヶ岳 | 常念岳、大天井岳、燕岳などの常念山脈 | |
| 富士山と南アルプスの峰々 | 北穂高小屋は団体で大賑わい | |
| 鷲羽岳、水晶岳などの裏銀座の山々と薬師岳、黒部五郎岳 | 小屋の裏手が北穂高岳北峰山頂 | |
北峰から見る奥穂高岳と前穂高岳 |
北峰から見る北アルプスの大パノラマ |
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奥穂高岳、南陵分岐 |
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| 尾根筋から涸れた沢へ下る | 涸沢小屋と前穂高岳 | 涸沢ヒュッテの涸沢パノラマ売店 |
| 涸沢パノラマ売店の生ビールセット | 本谷橋 | 一部工事中の横尾山荘 |
| 秋らしい雲の湧く上高地の朝 | 新村橋 | 徳沢園 |
| 晴れ渡る穂高連峰 | 明神館 | 明神館付近から見る明神岳 |
| 河童橋から見る焼岳 | 河童橋付近から見る穂高連峰 | 上高地バスターミナル |
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| ウサギギク | ミヤマアキノキリンソウ | イワギキョウ |
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| ミソガワソウ | ヤマハハコ | ハクサンフウロ |
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| ヨツバシオガマ | キオン | ハンゴンソウ |
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| ミヤナヨモギ | ホソバツメクサ | シュロソウ |
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| ダイモンジソウ | シラタマノキとコケモモ | イワオトギリ |
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| ゴマナ | ゴゼンタチバナ | |
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| センジュガンピ | ジャコウソウ | ノブキ |
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| ヨツバヒヨドリ | オオヒョウタンボク | サラシナショウマ |
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| アカモノ | ヤマハッカ | オヤマボクチ |
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| フジアザミ | ノコンギク |