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戸隠西岳
登山道崩壊、道迷、急な登降、悪場の連続 バテバテながらも無事歩ききった信州百名山
2015年7月12日
戸隠西岳(2,053m)、本院岳(2,030m)、第一峰(弁慶岳)(1,989m)
行程 鏡池駐車場(4:29)・・・西岳登山口(4:34)・・・二回目の渡渉点(5:24)・・・採草地(6:05)・・・最初の鎖場(7:24)・・・熊の遊場(8:02)・・・無念の峰(9:10)・・・蟻の戸渡り(9:34)・・・第一峰(弁慶岳)(10:06)・・・戸隠西岳(11:01)・・・本院岳(12:03)・・・鞍部(14:05)・・・八方睨(15:25)・・・蟻の戸渡り(15:48)・・・西窟(16:43)・・・百間長屋(16:50)・・・五十間長屋(16:56)・・・奥社(17:38)・・・随神門(17:54-18:04)・・・鏡池(18:30)・・・鏡池駐車場(18:33)
山行記
信州百名山完登を達成するには避けて通ることが出来ないのがこの戸隠西岳。いろいろ調べれば調べるほどその難易度が高いことがわかり、この山を最後にするのは避けたかったので、東山を残して登っておこうと考えた。この山は時間もかかりそうなので、なるべく日の長いこの時期で晴天の続く日を待った結果、この日に決行することにした。
●前日の午後に豊川を出発して松代PAで仮眠、未明の3時前に出発し、登山口に近い鏡池近くの駐車場に車を停めて支度を始めた。駐車場にはまだ1台の車も停まっていなかったが、すぐに1台の車が来て、2人組の登山者が出発していった。この登山者は方向から考えて八方睨方面へ行ったようだ。
●こちらも早速西岳登山口へと出発する。空は既に日の出時刻を過ぎて明るいが、樹林に囲まれた林道沿いはまだ薄暗く、ウツボグサやナツノタムラソウなどが咲いているのは確認できるが、写真を撮ることのできる明るさではない。舗装道を少し戻ると、表示は無いが登山届けを出すところが有り、そこが西岳への登山口になっている。
●樹林の中緩やかに下る道は、背丈の低い草木が張り出し若干ヤブぽいが、はっきりとしており歩きやすい。やがて沢が現れ渡渉しなくてはいけないようだが、道が崩れ進むことが出来ない、仕方がないので渡渉可能なところで川を渡り、対岸から探してみて、ようやく対岸の赤テープを見つけたので、それを目指して渡渉すると、正規の登山道に戻ることが出来た。
●その後登山道の表示も現れ一安心したが、次に3回目の渡渉をした先で道を見失う。そこには赤テープもあるので渡渉点は確かなのだが、その先の道が崩れたのか道が見つからない。とにかくここは上に登れば採草地のある段丘に着くはずなので、登りやすいところを見つけて登り始めた。
●それでも、正規の道に出たいので、その方向に進んでみるが、沢に阻まれてそのまま上へ登るしかない。ところが、斜面はしだいに急になり、針葉樹の幼木が行く手を阻み、なかなか進むことが出来ず、滑りやすい急斜面を、ずり落ちながらも木につかまって何とか段丘上に出ることが出来た。
●しかし、採草地はまだ先らしく、木の枝が邪魔する歩きにくい段丘上の樹林帯をしばらく進むと、ようやくササに覆われた採草地の一画に出ることが出来た。背丈ほどもある露で濡れたササを掻き分けながら進むと登山道の標識が現れ、ようやく本来の道に出ることが出来たようで、標識の地点まで来る道を見下ろすと歩きやすそうな道が続いていてきていた。
●ここまでの道迷ですっかり気力も体力も使い果たした感があるが、せっかくここまできたのだし、戻るのも大変だからと、予定通り先へ進むことにした。
●樹林帯の中、いつ名物の鎖が現れるかと思いつつ歩くが、だらだらと長い登山道が続くだけで、一向に鎖は現れない。ようやく鎖が現れたかと思ったら、横に渡した鎖で、大したこと無いと思って通過すると、そこから真上に続く鎖が続いていた。さすがは戸隠の岩場だと感心した。
●以降、急な登降と鎖場が連続するものの、登りなのでそれほど難易度は感じなかったが、ネットの記事でも一番難易度が高いとされる無念の峰を通過するまで気を抜けないと、慎重に歩を進める。熊の遊び場を過ぎてしばらく登るとついに無念の峰の看板が見えた。
●鎖が固定されている木を跨ぎ、鎖から細い梯子に乗り移るのだが、思ったよりも恐怖感も無く下りることが出来た。下に下り立つとタカネバラが綺麗に咲いていた。このコースは、ネットではあまり取り上げられてはいないが、あまり人が訪れないためか高山植物の種類が豊富で、こんなコースでなければそれを目当てに登るのもいいと思わせる程だ。
●当初から警戒していた無念の峰を難無く通過したが、そこから蟻の戸渡りを経て第一峰(弁慶岳)までの登りがきつく、既に初っ端の採草地への急登で体力を使い果たした身にはとても辛い。それでもそこまで登れば少し楽になるのではと思ってひたすら我慢して登った。途中の高山植物が綺麗なので写真を撮りながら登るが、後で確認すると疲れのせいか手ブレが多かった。
●弁慶岳になんとか辿り着いたが、その先の西岳や本院岳へ行くにはまだまだ多くのアップダウンを超えていかなくてはならない。P1尾根と比べれば多少はましだが、平坦な道でも右の崖側が崩れている箇所もあるのでスピードは一向に上がらない。眺めのいい弁慶岳からこれからの行く先を見渡すが、まだまだ長そうで気が滅入る。
●弁慶岳からは少し下った後、何段かアップダウンを繰り返し西岳への登りに取り付く。最初からつまづいたおかげで、体力はほとんど限界、気力だけで登るが、休憩時間も多くなってくる。それでも、信州百名山完登のためには西岳の山頂だけは踏んでおかなければならない。
●なんとか西岳の山頂にたどり着く。本音はここで下山したいぐらいだが、このコースは一切エスケープルートが無く、戻るとしてもP1尾根を下りで通過するのも余計に大変なので、このまま本院岳を越え八方睨から奥社経由で帰るしかない。
●西岳から急な岩稜のを下っていくと、よくネットで紹介されている垂直な長い鎖場が現れる。下ってみればそれほどではなかったが、以降も岩稜のアップダウンが続き、体力的には非常に厳しい。少し登っては休み少し登っては休みで、知らないうちに時間は刻々と過ぎていく。
●最後の急な登りを休み休み登り切ると本院岳。山頂の表示は見当たらなかった。後は八方睨まで300mを下って200m登り返すだけだ。少し気分的に余裕が出るが、八方睨までの距離も長いし、下ってからの200mの登り返しは大変そうだ。
●考えていても仕方がないので、先に進む。本院岳からはしばらく下るが、本院岳よりも低く見えた八方睨が、下るにつれて高く見えてくる、そこまで下らなくてもいいのにと心の中で思うが、やはり、200mの登り返しは本当のようだ。三本の鎖に次々とつかまって下りるところでは、三本目の鎖が外され、伸縮する太いザイルが張ってあるだけなので、なかなか大変だった。
●最低鞍部に着くと、もう一度小さなアップダウンをして八方睨への登りに取り着く。体力も限界に近いが、気力も減退し、一度止まると次の一歩が出なくなる。この日はずっと晴天で、水分や塩などを適度に採っていたつもりだったが、軽い熱中症の症状が出ていたのかもしれない。
●とにかく時間のことは気にせず、休み休みしながら最後の急登を登り切り、八方睨に着いた時には既に午後3時を大きく過ぎていた。ここまで来ても、まだ奥社までには蟻の戸渡りや鎖場の連続が待っているのでまだまだ気が抜けない。鎖は八方睨直下から始まる。下りなのでP1尾根の鎖よりも難易度が高く思える。
●蟻の戸渡りは選択の余地なく鎖のある迂回路を下り通過。以後も長い鎖が連続する。鎖も途中のアンカーがことごとく抜けて1本の鎖となっておりなかなか下りづらい。ある鎖場では、つかまった鎖のアンカーが突然抜けて、危うい場面もあった。
●やがて西窟が現れ百間長屋、五十間長屋と通過すると鎖場の連続も落ち着くが、以降もザレた急な下りが続き、なかなか楽にはならない。意外に長く感じる急な下りも、やがて尾根を外れてジグザグに下り始め、奥社の横に出る。時間は既に午後5時半を回り、大杉が林立する参道もしだいに暗くなり始めていた。
●この時間になっても参拝者に上がってくるということに感心しながら石段を下って行くと随神門に到着する。体力的には既に限界を過ぎていたが、車を置いた鏡池駐車場までは後30分程度、最後の気力を振り絞って木道を進む。日没時間までにはまだ時間があるが、この山合いでは太陽も既に隠れ薄暗くなってきている。
●何とか暗くなる前に駐車場まで戻ることができた。当初心配していた危険度は想定範囲だったが、体力的には久しぶりのハードな山行で、翌日襲われた筋肉痛は大変なものだった。ともかく、これで信州百名山完登まで東山1山を残すのみとなった。今年の山の計画も既に幾つか入っているが、何とか日程を調整して今年中には達成したいものだ。

西岳登山道入口 一回目の渡渉後正規の道に戻ることができた 二回目の渡渉点
苦労の末行き着いた採草地 採草地への正規の道に合流 ブナの林内をひたすら登る
最初の鎖場 鎖場から望む槍ヶ岳などの北アルプス まだまだ稜線は遠い
ネットでお馴染みの熊の遊び場 鎖場が連続する 飯縄山がいい感じに見える
道が崩壊して鎖が設置されている 有名な無念の峰 無念の峰から下を覗く
下から見た無念の峰 弁慶岳と西岳 P1尾根の蟻の戸渡り
第一峰(弁慶岳)山頂 第一峰から見る雨飾山 第一峰から見る飯縄山
崩壊が激しい稜線道 稜線から見る後立山連峰 信州百名山戸隠西岳山頂
戸隠西岳山頂から見る高妻山 振り返る西岳と名物の垂直の鎖場 本院岳山頂
本院岳山頂から見る戸隠西岳 稜線から見る高妻山 稜線から見る飯縄山と鏡池
ようやく辿り着いた八方睨 八方睨から来た道を振り返る 八方睨から間近に見る高妻山
これも名物の蟻の戸渡り 百間長屋を見下ろす 五十間長屋
奥社の登山道入口 随神門 鏡池から戸隠の岩峰を見る

タカネバラ

イブキジャコウソウ

タテヤマウツボグサ
ニッコウキスゲ シナノキンバイ
ミヤマキンポウゲ テガタチドリ オオバミゾホウズキ
ツリバナ イワオウギ クガイソウ
ミネウスユキソウ ソバナ タカトウダイ
シロバナハナニガナ タカネニガナ ハクサンオミナエシ
ミヤマヨモギ ミヤマクワガタ クルマユリ
ハクサンチドリ ハクサンサイコ ゴゼンタチバナ
ミヤマウイキョウ シモツケ
シナノオトギリ ハナヒリノキ
ヤグルマソウ ミヤマカラマツ グンナイフウロ
モミジカラマツ ヤマブキショウマ カワラマツバ
イワナシ マルバダケブキ ヨツバシオガマ
ムカゴトラノオ ネバリノギラン ナナカマド
アカモノ オオバギボウシ アザミ
マイヅルソウ コカラマツ エンレイソウ
ミヤマヤナギ ミヤママンネングサ シロバナノヘビイチゴ
ギョウジャニンニク タニギキョウ エゾノヨツバムグラ タチアザミ
メタカラコウ エゾアジサイ オニシモツケ
ツクバネソウ ギンリョウソウ チダケサシ
ヤマオダマキ タニウツギ サンカヨウ
クワガタソウ ズダヤクシュ ミヤマシシウド
マルバフユイチゴ ケナツノタムラソウ
ヨメナ ウツギ イヌツゲ

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