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堂津岳
訪れる人の少ない登山道が復旧したばかりの秘峰
2013年10月19日
堂津岳(1,926.6m)、奥西山(1,616.3m)
行程 奥裾花自然園駐車場(5:40)・・・バス終点(6:04)・・・奥裾花自然園入口(6:17)・・・登山道入口(6:21)・・・散策道、登山道分岐(6:32)・・・水場(7:00)・・・落合(7:16)・・・奥西山(8:10-13)・・・ロープ(8:40)・・・堂津岳(10:02-33)・・・ロープ(11:23)・・・奥西山(11:54-12:04)・・・落合(12:45)・・・水場(13:00)・・・散策道、登山道分岐(13:21)・・・奥裾花自然園入口(13:31-38)・・・バス終点(13:46)・・・奥裾花自然園駐車場(14:10)
山行記
●おそらくこの山の名前を知る人は少ないだろう。自分自身も信州百名山完登を意識したとき始めてこの山の名前を知ったが、かつて開かれたこの山の登山道は既に消失し、今では残雪期しか登れない山だというのを知ったのはさらに後のことだ。ところが、ウェブで調べていると、5年がかりで登山道が整備され、今年の10月に開通したということを知った。
●それでは、これまで登山道を覆っていたネマガリダケが再び伸びて通行不能になる前に登っておこうと、急遽登りに行くことにした。とはいっても、奥裾花自然園入口から往復7時間はかかるというコースタイムだが、今の自分のペースでそれだけの時間で登ることができるのか不安もあるし、日も短くなっていくこの時期に登りきることができるのかわからないので、なるべく早い時間から登ることにした。
●奥裾花自然園の駐車場に着いたのは朝の5時過ぎ、この時期はまだ暗い時間だが、最初は舗装道歩きなので、熊除けの鈴とラジオという完全防備で歩き始めることにした。支度をしているうちに夜は白々と明けてきて、ヘッドライトもいらないぐらいに明るくなってきたが、樹林の中は暗いかもしれないと思いヘッドライトは持って行くことにした。
●舗装道路といっても傾斜があるし、朝一番の歩き出しでもあるのでゆっくりと歩くことにする。道端には一定の間隔で鉄パイプと棒が吊るしてあり、熊除けのために鳴らすようにと書いてある。やがて奥裾花自然園入口というバス停を過ぎ、少し歩くと建物とゲートが現れるが、そこが奥裾花自然園への入口で、東山や堂津岳への登山道の入口となる。
●登山道といっても最初は奥裾花自然園の中の平坦な散策コースを、沢筋をアップダウンしながら進む。散策コースの要所要所には、番号の付けられたポイントを示した案内図と鉄パイプの熊除けが設置されていてわかりやすい。
●32番ポイントでこうみ湿原への道を分けると、散策道と分かれて登山道を歩く。まだ浅い紅葉の樹林帯には巨大なブナの木が目立つ。道はしだいに急坂へと変わり、やがて水場に出る。さらに進むと行く手がしだいに明るくなってくるが、意外とそれからも急坂が続き、最後の急坂を登りきると落合と呼ばれる稜線上の分岐に着く。
●落合は、中西山を経て東山へと続く道と奥西山を経て堂津岳へと続く道との分岐点となる。落合からは、正面に少し雪を付けた高妻山、乙妻山の山魁が聳え、その横には妙高山や目指す堂津岳の姿も見ることができた。
●落合からは、少し薮っぽいがしっかりした道が稜線上に続く、雨の後らしく道端の草木が濡れているので、スパッツを付けて歩くが、草木の高さがあるため上半身から濡れてくる。
●落合から一旦下り、幾つかの小ピークを越えると、三角点のある奥西山に到着するが、何の表示もなく、樹林の中の1ピークなので展望も利かない。
●奥西山からも、アップダウンが続き、概して大きな登降はないが、中にはロープの張ってある急坂もある。最初藪っぽかった道も、切り開いた年次が近くなるにつれ道らしくなってくる。しかし、ネマガリダケは頑固で、足が切り口の上に乗ってしまい歩き難いところもあった。
●平坦なアップダウンの道も堂津岳が近付くにつれしだいに登りへと変わる。稜線も狭くなり両側に切り立った急坂をひたすら登る。掴まるところのない急な狭い岩凌を何十メートル登るところもあるので慎重に通過する。岩凌を登りきると徐々に傾斜は緩くなり、三角点のある堂津岳山頂に到着する。
●ここにも標識はないが、ここであきらかに道が途絶えており、周りに高いところもないので、山頂であることを確信した。山頂は広く刈り払われており、360度の展望が広がる。雪が積もった高妻山、乙妻山の山塊が聳え立ち、雲の上に浮かんだ戸隠西岳の山並、妙高山から雨飾山へと連なる頚城山塊などを間近に望むことができたが、残念ながら北アルプスの山並みは、山頂部が雲に隠れて、雪倉岳以北以外ははっきりと見ることができなかった。
●しばらく展望を独り占めした後、長い帰路につくことにした。結局、山行中一人も登山者には出会わなかった。せっかく関係者の方々の努力で開かれた登山道だが、このまま登山者も訪れず整備もされなければ、数年で再び登山道がネマガリダケに覆われ、今までと変わらない登山困難な山になってしまうことは確かだろう。

奥裾花自然園駐車場には一台の車も無い 奥裾花自然園入口 登山道入口
32番ポイントで散策道と分かれる 浅い紅葉とブナの木 水量豊富な水場
東山と堂津岳の分岐になる落合 落合から見る高妻山、妙高山、堂津岳 地味な奥西山山頂
ロープに掴まりながら下る個所も 切り開かれたばかりの登山道 左右に切れ落ちた急な岩場の道
雪が残る堂津岳山頂 堂津岳山頂から見る高妻山、乙妻山 堂津岳山頂から見る妙高山から金山
堂津岳山頂から見る雨飾山 堂津岳山頂から見る戸隠西岳の山並 堂津岳山頂から見る雪倉岳と朝日岳
ウラジロナナカマド サワフタギ ムシカリ
ツリバナ ツバメオモト マユミ

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